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先生が教えてくれなかった「言語聴覚士」

言語聴覚士になりたい学生さんや、言語聴覚士になりたての方に向けた、学校の先生が教えてくれないことを綴ります。

言語聴覚士の有効なリハビリ手技ってどう勉強すればいいの?

 

 

テストを終え、検査練習もした後は、実習に臨み、患者さんの症状に合ったリハビリプログラムを立案することにぶつかります。

 

反応を読み取って、「これがこの方の一番困っている主症状だ!!」とわかっても、私たち言語聴覚士

  • 回復に有効なリハビリプログラムを立案し、実施する

ことがとても重要になってきます。

そしてここで難しいのが、そのプログラムに

エビデンス(医学的な根拠)があるかどうか

 
 
 
エビデンスが高いプログラムは、医学的な研究により「このリハビリは回復に有効にだぞ!」という根拠が示されたものなんですね。
 
しかし、言語聴覚士の分野において、エビデンスの高いリハビリ手技というのはすごく報告が少ないんですね( ;∀;)
特に見えない障害で患者さんも言語聴覚士も悩む、「失語症」「高次脳機能障害」など。
 
なぜか失語症高次脳機能障害についてのリハビリはエビデンスが確立されていないものが多いのかというと、倫理的な問題に引っかかってしまうからなんですね。
 
脳血管障害は、発症から6か月くらいが回復しやすい時期で、それ以降は緩やかな回復になってしまいます。
そのため、患者さんの今後の人生を左右するその大切な期間に、「あなたのような症状に合ったリハビリを研究したいから、協力してくれ!」なんて残酷なことは、できない。ということです(;´・ω・)
 
 
 
ですので、言語聴覚士の分野はまだまだ発展途上中。
比較的リハビリの手技が確立されつつある構音障害や嚥下障害についても、そのリハビリ効果の有効性の根拠はグレードが低かったり、エビデンスは不十分ですが様々な手法が提唱されている失語症、など
 
「じゃあ有効なリハビリ手技ってどう勉強するの!!?」
 
 
私もそうなりました…笑
 
 
 
リハビリプログラムの載った教科書を見つけるのも一苦労だし、いざ見つけて買ったとしても、案外リハビリ適応外でまたふりだし…
なんてこともありましたね。
 
そこで、学生さんやまだ積極的に先輩のリハビリを見学できる言語聴覚士さんに、私の経験を踏まえて一つ助言をさせていただきたいと思います!
 
 
 
 
結論から言わせていただくと、
  • バイザーのリハビリプログラムは、今後「自分の宝」になる
ということです。
 
詳しく説明をすると、今後実習を無事クリアし、国家試験に合格するといよいよ言語聴覚士の名前を名乗って仕事をしていきます。
 
しかし、もう言語聴覚士として現場に立ってしまえば、知識があっても無くても誰も助けてはくれません。
後ろから見ていてくれるバイザーも、リハビリ内容を事細かに修正してくれる先輩もいないでしょう。
 
 
しかし、学生のうちは、言語聴覚士のリハビリを実際に見学する」ということが、ずっと許されています。
毎日のデイリーには、先輩言語聴覚士であるバイザーが実際の臨床で培ってきたリハビリの手技を記載していくことができます。
 
それは、臨床に独り立ちした際に、本当に自分を助けてくれる宝になると私は思います。
 
 
 
私や職場の先輩は、行き詰った患者さんに出会うと実習時代のデイリーを見返すことが癖でした。
  • 「あの時、あの先生こんなプログラム立ててたんだ~」
  • 「この疾患だから、あえてこの順番に変更していたんだな」

と、学生の時よりも、後になって学ぶことのほうが多かった印象もあります。

 

教科書に載っているリハビリ手技も本当に参考になります。

実習や臨床に出ても、「これだけは自分に必要だな」と思える1冊を用意できれば、きっとそんな心強いこともないでしょう(*´ω`*)

 

 

 

私が、教科書の手技だけでは今後対応しきれないかもしれない…

と思ったとき、尊敬する先輩に毎日リハビリの手技を居残りで教えていただいていました。

 

その時先輩は、

「私が10年近くかけて経験して学んだ手技を、1年で学ぶことができるなんて、うらやましいわ」

と笑いながら言いました。

それで、私は気づいたんです。
 
先輩の言語聴覚士の方々のリハビリプログラムは今まで成功したり失敗したりを繰り返しながら、その人なりに積み上げてきた財産なのだ、と。
 
 
 
それから私は、自分の後輩たちにはできるだけバイザーや先輩の手技をインプットして、自分のものにしていけたら効率が良いと思うよ!
とアドバイスするようになりました。
 
 
 
 
一人で臨床に出ると、悩むことは山ほどあります。
ですが、同じようなことで悩んできた言語聴覚士は、一人ではありません!
 
何かあれば、近くにいる先輩言語聴覚士や、なんなら私でも大丈夫です!
声をかけて、その人の経験談やそれに基づくプログラムを吸収していけたら、きっともっと有意義なリハビリを患者さんに提供できるようになるかもしれません!!
 
 
 
では、閲覧ありがとうございました!