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先生が教えてくれなかった「言語聴覚士」

言語聴覚士になりたい学生さんや、言語聴覚士になりたての方に向けた、学校の先生が教えてくれないことを綴ります。

言語聴覚士の実習はつらい?きつい?

 

 

こんにちは。白嶋です(。-∀-)

 

言語聴覚士になるために、必ず立ちはだかる難関といえば、実習!!ですね。

実習に行く前は何とも言えない緊張感に襲われ、かといって現実味もなく…

先輩たちから聞く話によれば、「寝れないよ」「課題やばかったわぁ」なんて、特に実にならない話も多い…(失礼)

 

 

ということで、言語聴覚士の実習って本当につらいのか?きついのか?といったことに関して、今回はお話させていただきます( ˘ω˘ )

 

 

 

 

 

まず、気になる実習期間ですね。

これはその学校が3年制か4年制かにもよりますし、実習の受け入れ先との相談にもよるかと思います。

 

ちなみに私は4年制の専門学校に通っていました。

3年生の冬に評価実習へ、3週間。

4年生の春と夏それぞれに臨床実習へ、6週間ずつ。

という感じの実習でした(`・ω・´)ゞ

 

他校である3年制の学校の言語聴覚学科の学生さんは、評価実習1か月、臨床実習へ2か月ずつ、など期間は前後するみたいですね!

 

 

 

 

 

そして、実習がつらく、きついものなのか?と聞かれれば、これは難しい話ではあると思うんですね(;´・ω・)

なぜかというと、本音を言ってしまえば、学生さんの実力がどうとかってよりも、「実習先による」部分も大きいからです。

 

実習先の先生って、教員免許みたいに特別な資格があってバイザーをしているわけではないんですね。

言語聴覚士として臨床経験を積んでいて、後輩を育てるために実習を引き受けてくれた先輩、というだけなんです(゜.゜)

 

ですから、その実習先ごとに色んなパターンがあり得るため、一概に「楽だった!」「つらかった!」と言えないものなんですよね。

学校で定められた課題(デイリーをやる、サマリーを提出するなど)のきつさもあると思いますが、バイザーの指導が厳しいか優しいかにも左右されるところです。

 

 

 

 

ちなみに私の実習経験談ですが、

 

①評価実習3週間  中規模病院(急性期、回復期メイン)

スーパーバイザーは男性で、基本的にとても優しかったです。学生に負荷がかからないよう、課題や日々の見学内容を調整してくれていました。SV以外は、若い女性の言語聴覚士が多く、優しく色々と教えていただける実習でした。

 

②臨床実習6週間1期目  大規模病院(急性期メイン、回復期)

スーパーバイザーは女性で、かなり厳しかったです。先輩方の間でも厳しく、落とされてしまうことで有名な病院でした。課題量はかなり多く、手直しもかなり厳しいため、毎日教科書とパソコンとにらめっこでした…。あとバイザーの機嫌が悪い日はすごく大変でしたよ( ;∀;)

 

③臨床実習6週間2期  小規模病院(慢性期メイン)

スーパーバイザーは女性で、言語聴覚士が男女1名ずつの小さな病院でした。慢性期の病院だったので、とってもゆったりした実習先でした。リハ科自体も10名いない程度の小さな病院で、課題も少なく、大体定時の5時に帰ることができていました。

 

 

多分、つらくない実習、というのはなかったかのように思えます。

だって教科書で見るリハビリ手技と、実際にやるリハビリ手技じゃ、全然違うんですもん!!しかも、それぞれの先生によってやり方とか違ったりして、頭も混乱するし…。

 

でも、実習を乗り越えるコツは、

  • 毎日の課題を効率よく倒していく方法を身につける
  • 「学生である」という最高な立場を有効に利用する

ことにあると思うんですよね!!

これに関しては、また別の記事でお伝えしたいと思います(*´ω`*)

 

 

 

 

 

実習をもう一回やりたいか?と言われると、率先してやりたいこととまではいきませんが、学生時代でしか誰かに指導してもらいながらリハビリはできません

この先もしかしたら何十年と言語聴覚士を続けていくのに、実際にちゃんとリハビリに口出ししてもらえるのは、学生のほんの数か月だけなんです。

 

これって結構すごい経験をさせてもらえるチャンスでもあるんですよ!

 

tykymhchh.hatenablog.com

 という記事でもお伝えしたように、バイザーや他の言語聴覚士の方のリハビリは、今後自分の「宝」となります。

 

実習は大変なだけではありません。

先輩言語聴覚士たちが何年もかけて培ったスキルを、盗むチャンスなんです!

せっかくのチャンスを、しっかりモノにできることを応援しております!!

 

 

では、閲覧ありがとうございました!

 

 

雑記:私の、言語聴覚士になるための学生生活

 

 

こんにちは。白嶋です(`・ω・´)ゞ

 

この記事から、「雑記」なるカテゴリを作りました!

有益な情報かどうかはさておき、私自身の学生生活はどうだったのか、実習はどんな感じだったのか、などリアルなお話を載せていきます。

 

 

 

ちなみに、私は自分のことをずーーっと「頭が悪い」と思っています。今も自負しております。

でも、「頭が悪い」というレッテルを貼られたままでは、なんとも自分が可哀想ではありませんか!!( ;∀;)笑

 

そして私の座右の銘は、無知の知という言葉です。

自分が何も知らないということを知っている、って意味ですね!

偉大な学者さんたちも、自分が何も知らない未熟者である、ということを知っていたからこそ、勉強し知識を得ていく中で学者になっていったという話もあるくらいです。

 

 

私は学生時代、人より勉強ができないことを知っていました。

だからこそ、勉強に励むことが出来たんだと思います(。-∀-)

 

期末テストの勉強は2か月前から、少しずーつ始めていました。

そんなガリガリ勉強していたわけではなく、ルーズリーフをコツコツ書き溜めていたんです。

でも、私は頭が悪いので、みんなと同じようにノートをまとめるだけじゃ、全然点数に繋がりません( ;∀;)

 

そこで私がしていた工夫は、

サルが読んでも点数が取れるだろう!!というノート作りでした(笑)

綺麗にまとまっているノートも魅力的ですが、わからない単語が一つもないノートはもっと魅力的です!

大切なのは、必ず立ちはだかるであろう「わからぬ単語」の横に、説明書きができているかどうか!!

 

 

 

そして、テスト期間が迫ってきた一週間前から、その作っていたノートを開放し!!

平日は一日5時間、休日は一日8時間~10時間勉強していました!(気が狂いそうでした)

 

でも、その甲斐あってか、専門時代は4年間首席で卒業させていただき、卒業式には言語聴覚士協会から表彰をいただけるまでに成長しました( ;∀;)ありがたい…。

 

 

 

サルでもわかるだろう!!!というくらいしつこく作ったノートは、後輩たちに渡して受け継がれていきました(過去問のようにコピーされてた)

 

でも、コピーじゃ意味ないんですよね!私もめっちゃコピーしてたけど!!笑

コピーした資料を、一度自分なりのノートにまとめてみるとわかるんです。「ここ、わかんないぞ…」って。笑

 

 

 

 

 

あ、あと、皆さんも記憶について相当量を学んだことと思いますが、私も記憶に関するコツを導入しながら勉強していました!

それは

  • 必ず同じ音楽を聴きながら勉強する
  • 必ず同じペンを使って勉強する

といった、なんとも安易なものだったのですが…笑

 

これが案外効くんですよ!!

記憶って、特定の状況とか物で引き出されたりするんですね。

だから、ずっと同じ音楽を聴きながらずっと同じペンで勉強していることによって、誘発される知識も増えてくるんです!( ˘ω˘ )

 

音楽聴きながらだと集中できない、なんて方もいるかもしれませんが、その環境の設定方法は人それぞれかと思います!

大切なのは、「勉強するときはなるべく環境設定を一定に保つこと」も必要になってくるかも…??ということですね!

 

 

もし勉強法に行き詰ったりしているのなら、誰かの真似をとりあえずしてみるのも大事かもしれませんね!

それで自分にも合った勉強法なら儲けものですから(*´ω`*)

 

 

 

では、閲覧ありがとうございました!

 

 

 

言語聴覚士という職業についての将来性

 

 

 

こんにちは。白嶋です( ˘ω˘ )

 

社会は本当に目まぐるしく発達していて、今後の「雇用の未来」というのは、“仕事はほぼ半減する”とまで言われています。

今現在でも、AI(人工知能)はプロの将棋師に打ち勝ったり、弁護士の事務業務を約200倍の速さでこなすことができたり、と結果を残しているのはご存知ですか?

 

今まで当たり前のようにあった職業は、徐々に消えてなくなっていく、と言われています。

実際に、今年からコンビニでは深夜営業に際してセルフレジの導入をテスト導入を開始する店舗や、今後バスも無人化するのではないか?とまで言われていますので、何とも恐ろしい時代になりました…

 

そこで今回は、言語聴覚士という職業は将来需要があるのか否か、という点について個人的な考えなどをつらつら書いていこうかなぁと思います(゜.゜)

 

 

 

 

まずはこちらをご覧ください。

 

f:id:tykymhchh:20180216133826j:plain

引用:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

 

これら一部の職業は、今後10~20年のうちに無くなるのではないかと、オックスフォード大学が認定した仕事なんです。

ということで、今後は現在ある仕事の数から半減することが予想されているんですね。

 

上記の書かれているのは技術職などがメインですが、実は医療現場にもAIの力は及んでいきます。

 

 米国のニューヨークメモリアルスローンケタリングがんセンターが、米IT大手のIBMと協業している事例が取り上げられている。


同がんセンターでは、米国のクイズ番組で人間相手に勝利を挙げたワトソンというIBM人工知能型コンピューターを活用して、60万件の医療報告書、150万件の患者記録や臨床試験、200万ページ分の医学雑誌などを分析。


コンピューターが患者個々人の症状や遺伝子、薬歴などをほかの患者と比較することで、それぞれに合った最良の治療計画を作ることに成功しているというのだ。

引用:http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

 

コンピューターが治療計画を作る時代も近い、ということですね…(;´・ω・)

 

では、言語聴覚士の立ち位置はどうなっていくのか、皆さんご存知ですか??

下に表示するのは、オックスフォード大学のオズボーン氏が予想した今後コンピューターに代わられる可能性は少ないであろう、とされた仕事30種です。

 

今後10〜20年で無くならない仕事30

(仕事:コンピューターに取って代わられる確率)

 

レクリエーションセラピスト:0.28%

ソーシャルワーカー:0.31%

療法士:0.35%

消防の監督指揮者:0.36%

栄養士:0.39%

振付け師:0.4%

内科医と外科医

心理学者

警察の監督指揮者:0.44%

歯科医:0.44%

小学校の先生(特殊教育を除く):0.44%

パターンメーカー(パタンナー):0.49%

セットや展示のデザイナー:0.55%

人事マネージャー:0.55%

教育研修マネージャー:0.63%

ソーシャルコミュニティーサービスの管理者:0.67%

キュレーター:0.68%

アスレチックトレーナー:0.71%

幼稚園の先生(特殊教育を除く):0.74%

人類学者、考古学者:0.77%

中学校の先生(特殊教育を除く):0.78%

聖職者:0.81%

木こり:0.81%

看護師:0.9%

メイクアップアーティスト、演劇、パフォーマンス:1%

薬剤師:1.2%

微生物学者:1.2%

セールスマネージャー:1.3%

マーケティングマネージャー:1.4%

エンジニア:1.4%

 

引用:http://www.oxfordmartin.ox.ac.uk/downloads/academic/The_Future_of_Employment.pdf

 

 

療法士の名前は、上から3番目に位置しています!!

 

これは嬉しいですね(*´ω`*)♪

しかも、確率としては1%もないんです!!!

 

 

私たち言語聴覚士やその他療法士は、事務的・機械的に患者さんと関わって治療プログラムを決定しているわけではありません。

その方の生い立ちやその時の感情、表情や言葉の選び方などなど、障害だけでなく「人と人」として関わっていけるお仕事です。

 

どんなに人工知能が発達し、私たち人間よりはるかに優秀になったとしても、心に寄り添うというリハビリにとって大切な部分は、代替できないのではないでしょうか(。-∀-)

 

 

 

どんなに社会が発達しても、どんなに便利な世の中になっても、言葉が喋られないことやご飯が美味しく食べられないことで困っている方々は決していなくならないでしょう。

私たちの知識や経験は、この先の未来でも必ず必要になってくる、ということですね。

 

簡単なお仕事ではありませんが、簡単に誰かが代われるようなお仕事じゃないからこその、国家資格です。そして、心に寄り添える人が現場に立ち続けるお仕事です。

言語聴覚士を目指していること、言語聴覚士の資格を得ていることに、胸を張っていきたいものですね!(*´ω`*)

 

 

では、閲覧ありがとうございました!

 

 

 

言語聴覚士の聖書をご紹介(構音編)

 

 

こんにちは(*´ω`*)

 

今回の記事では、実習中も臨床に出てからも教科書に頼ることが多くなるであろう、構音障害についての教科書をご紹介していきたいと思います!!

 

構音障害ってひとくくりに言っても、学生時代は

  • 運動障害性構音障害
  • 器質性構音障害
  • 機能性構音障害

に分かれていて、結構厄介な存在なんじゃないかなぁと思います(゜.゜)

構音障害のテストは、それぞれの構音障害の違いについてはっきりさせてから勉強に励むようにしたほうが、頭にスッと入ってきやすいかと思いますよ!

 

 

 

しかし、私の経験上、臨床に出てしまうとその3つのうち、よーーーく教科書を開くのは「運動障害性構音障害」の本でした。

就職先が成人か小児か、はたまた耳鼻咽喉科か。というところや、様々な要因は考えられますが…

器質性構音障害の教科書を取り出したのは、舌癌で舌を一部切除された患者さんを担当した時などで、そこまで数は多くなかったです。(機能性構音障害に至っては、ほぼ開かないで臨床を経験してきました)

 

というわけで、今回は、構音障害の教科書の中でも、「運動障害性構音障害」の教科書を中心にご紹介していきたいと思います!!

 

 

 

 

 

まずはこちらの、言語聴覚士のための」シリーズ

 

 

 

 こちらの教科書は、私が学生時代の初期装備構音障害の本!!!でした(笑)

私個人の意見としては、言語聴覚士のためのシリーズは情報量が多くて、使いづらかったりする場合もあったんですが、その情報量の多さが構音障害の場合は助かりました!( ;∀;)

 
実習や臨床に出てからも、一番開く回数が多かった教科書だったのではないかと思います( ˘ω˘ )
先ほども話したように、情報量が多いためサマリーを作る際の参考文献に使いやすかったり、「他の教科書にはこうやって記載されていたけど、実際はどうなんだろう?」というときにも大体のことは載っていて、いつも助かっていました!
 
学生時代に運動障害性構音障害について困ったときは、私はこの教科書1冊に頼ることが多かったですね。
というわけで、皆さんにもこの「言語聴覚士のための運動障害性構音障害」はオススメできる1冊です!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
次はこちらの、「アドバンスシリーズ・コミュニケーション障害の臨床 運動性構音障害」をご紹介いたします( ˘ω˘ )
 
 
 
こちらは、アドバンスシリーズ・コミュニケーション障害の臨床というシリーズ本の中の1冊です。
このシリーズではほかにも、

というように、構音障害以外のコミュニケーション障害についても扱っています。

 

症例や図版を使ったわかりやすい内容が特徴的で、私はこの教科書を実習のデイリーやサマリーの参考にする際や、卒業論文を制作する際に沢山使わせていただきました!

 

私は神経変性疾患について学生時代から興味があり、脊髄小脳変性症パーキンソン病筋萎縮性側索硬化症などの神経疾患や、頭部外傷により発生した発声発語に関する障害について詳細に記載されているこちらの教科書は、とても参考になりました(`・ω・´)ゞ

 
脳血管障害による運動障害性構音障害の教材は多く見かけますが、神経変性疾患ついて詳しく載っている教科書は未だに少ないかと思われますので、その分野に関して詳しく勉強したい方には、ぜひオススメです!!
 
 
 
 
 
 
 
 
さて、構音障害についてのオススメ教材はこんなところで…( ˘ω˘ )
 
他の分野に比べて少ないのでは???と思われた方もいらっしゃるかと思いますが、私個人としては、学生時代や臨床に出てからすぐに構音関連の教科書で一番知りたかったのは「構音障害のリハビリ教材、プログラムなどが記載されている本」でした。
 
ですので、構音障害に関する基礎的な知識を学びやすい教科書のご紹介はこれくらいで…
またの機会に、構音障害に関するリハビリ教材の記事を更新させていただきますね!
 
 
では、閲覧ありがとうございました!
 
 
 
 

言語聴覚士の聖書をご紹介(嚥下編)

 

 

今回は、摂食嚥下障害に関する文献や教科書をご紹介していきます。

 

私が学生だったとき、なんだかんだで

「摂食嚥下障害」という分野が一番謎に満ちていました

もともと失語や高次脳、心理学などの見えない教科を勉強することが好きだったので、摂食嚥下は働きだしてからも苦手な分野でしたね…。

自分が食べられない、という状況を経験したことがないから、なおさらだったのでしょうか(;´・ω・)

 

 

しかし、実習では容赦なく嚥下障害の患者さんを見学しデイリーを書いたり、ケースに選ばれることもあります!(地獄のような嚥下に関するケースサマリーを書く時期もありました…)

そんな時、いつもそばに置いておけるような、摂食嚥下の知識が詰まった教科書があるのと無いのとでは、かなり精神的にも肉体的にも余裕が変わってきます( ˘ω˘ )

 

今日はそれらの教科書についてお伝えしていきます!!

 

 

 

 

 

まずは、言語聴覚士たるもの、これは外せない!!!!!

といった一冊です。

 

 

 

このポケットマニュアルシリーズは他にも売り出されていますが、言語聴覚士を目指す者であれば必ず持っていたい本の一つです。

この中には、嚥下障害の動態や検査の詳細、検査のプロフィールや、適応する摂食嚥下リハの手技などなど、内容が盛りだくさん詰め込まれています!

 

重たい教科書を何冊も持っているよりは、いつでもカバンに忍び込ませておくことができるので、私も学生時代の実習や国家試験勉強中は本当に重宝させていただきました!

 

実習中に、「この検査のプロフィール(判定)は説明できる?」と聞かれても、リハビリのプログラムを立案するときでも、ポケットマニュアルはいつでもそばにいてくれました…( ;∀;)

学生としては教科書をいくつも買う余裕がない時期もあるかと思いますが、嚥下ポケットマニュアル自体は他の教科書の約半分ほどの値段で購入できます!

 

まだ持っていないのであれば、すぐに購入して手元に置いておくことをオススメします(*´ω`*)

 

 

 

 

 

 

 

次は、摂食嚥下障害が大の苦手な私をずっと支え続けてくれた、大切な相棒です…( ;∀;)♡♡

 

 

 

教科書や文献は、参考にする程度であれば、図書館などにあるものをコピーしてファイリングする程度で良いかと思いますが、1~2冊ほどは必ず使える物を現物で用意することが重要かと思います( ˘ω˘ )

 

この本の内容としては、脳血管疾患でも脳梗塞の場合の嚥下障害、脳出血の場合の嚥下障害や、変性疾患ごとの嚥下障害(パーキンソン病など)、高齢に伴う嚥下障害や認知症の場合の嚥下障害……などなど

本当に、疾患別にみる嚥下障害についてがとても細かく記載されています

 

学校で最初に買った嚥下の教科書は、参考文献などには使えても、実際に患者さんを目の前にして症状を見ながらプログラムなどを考えていくのには、かなり非効率的な内容たんですね(;´・ω・)

だから、この教科書では、脳梗塞の患者さんではこのような症状が見られ、このような対処が良いでしょう。ときっぱり書かれているのが嬉しかったですね!

 

もし、摂食嚥下障害についてのお供として選ぶ教科書がまだなのであれば、疾患別にみる嚥下障害はとてもオススメです!!

 

 

 

 

 

 

 

そして次は、すべての学生さん向けというよりは、摂食嚥下をメインにやっていきたい学生さんや、言語聴覚士になって間もない方へオススメの一冊です!

私はこの本を、言語聴覚士として入職して間もない頃、尊敬する先輩言語聴覚士の方から貸していただき、すぐに購入しました(`・ω・´)ゞ

 

 

 

こちらの教科書は、姿勢から介入する摂食嚥下というタイトルで、その名の通りの内容なっています。

摂食嚥下について勉強するとき、言語聴覚士を養成する学校では主に5期モデルなどを重点的に教えますよね?口や、喉についての勉強は、かなり複雑で覚えるのに苦労しました…( ;∀;)

 

しかし、授業中ではさらっと「摂食時の姿勢」の重要さについても学んだことと思いますが、ぶっちゃけた話、その勉強を教えてもらってる時はよーーくわからない…というのが現状なんですよね。

 

実際の現場に立つと、患者さんって結構びっくりしちゃうような姿勢で食べていたりするんです!!

しかも、体の麻痺が重くて体勢が崩れやすかったり、高齢で疲れやすかったり…それぞれの問題点を抱えていらっしゃいます。

 

姿勢調整は理学療法士さんなどもお手伝いしてくれたりもしますが、大体は一人で嚥下評価して、一人でプログラムを立てて、一人でリハビリを実行します( ˘ω˘ )

なので、自分の知識のためにも、患者さんにより良い食事を食べていただくためにも、口腔や嚥下機能に対する知識だけでなく、どうしたら良いポジショニングをとってご飯食べてもらえるのか?ということをふまえて、この本に目を通していただくことをオススメします!

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

本屋さんに行って言語聴覚士に関する参考書や教科書を買おうと思っても、理学療法士作業療法士のコーナーは大きくあるのに!言語聴覚士に関する本って案外少ないじゃない!!( ;∀;)

ってこと、ありますよね…( ;∀;)笑

 

ですが今の時代、本当に便利になったもので、本屋さんに行ってわざわざ取り寄せてもらわなくても買えるようになったんだから驚きですよね。

 

今回ご紹介した本は、言語聴覚士を目指しいつか嚥下に悩むえあろう学生さん、そして摂食嚥下に携わる言語聴覚士の方に向けてオススメできる本でした(`・ω・´)ゞ

もしよろしければ、お目通ししてみてくださいね♪

 

 

では、閲覧ありがとうございました!

 

 

 

言語聴覚士の聖書をご紹介 その1

 

 

 

では今回は、学生時代に何度も助けられた

私の聖書のような教科書をご紹介いたします( ˘ω˘ )

 

というのも、学校で最初に買った教科書って、

ロールプレイングゲームの初期装備みたいな感じで

ずっと使っていけるものは少ない印象があります…笑

 

 

実際、私が通っていた学校では、先生同士の繋がりとか

そんな都合で買わされていた教科書も何冊もありましたし(;´・ω・)

 

実習や卒論で必ずお役に立てること間違いなし!

そして、きっと臨床に出ても使い続けることができるような

教科書に違いないですよ!(現に私や私の周りの先輩方もずっと愛用してる物)

 

 

 

 

ではまず、これは言語聴覚士だけでなく

医療職に就く学生さんには外せないですよね!!

 

 

こちらはシリーズが様々ある中での、「脳・神経編」となっています。

きっと、学校の図書室や実習先のバイザーなども完備しているものではないでしょうか?

総ページ数が約500ページほどある分厚い本なのですが、

少し時間が経つと忘れてしまうような「神経系の構造と機能」

患者さんの病態把握に必ず役立つ「脳動脈と脳血管障害」

「脳血管障害の病態」「後遺症」「症候と検査」などなど…

 

私は実習はもちろん、デイリーを書く際や

ケースサマリーの考察を書く際、

期末試験、国家試験にもフル活用しました( ;∀;)本当にわかりやすい。

図書室でコピーできそうな文献などはコピーするようにしていましたが、

病気がみえるシリーズはページ数も多く、

セラピストであれば必ず一冊持つべき!!!という一品になっています。

 

実習や国家試験前に何を買いそろえればいいかわからない…

となっている場合は、この病気がみえる vol.7は是非買っておいたほうが良いでしょう!!

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4896326865/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=foryou1437-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4896326865&linkId=75d686e2ecbad3efec87652eec8c9c74

 

 

 

 

 

 

そして次はこれです。

これも有名な失語症の一冊ですね!!

 

 

この本は、小嶋知幸先生という有名な神経心理学高次脳機能障害についての教授が執筆された、失語症の評価と治療についての本です。

 

小嶋先生のなるほど失語症は、学生時代の失語症ケース患者さんの

ケースサマリーの考察にめっっっちゃ使いました!!!!笑

失語症のタイプ分類ってかなりややこしくて

しかも実際に患者さんを目の前にすると、

全然わからなくなっちゃったりするんですよね( ;∀;)

 

でも小嶋先生のなるほど失語症を参考にして考えていくと

  • どういった経路でその症状が出ていて
  • どこの経路に対してアプローチしたらいいか

ということなどが、図やSLTAのプロフィールを使って

本当に詳しく載っているんです(`・ω・´)ゞ

 

学校の後輩たちにも、実習前はかなりオススメしていました!

これ一冊あるだけで、失語症の考え方や理解がだいぶ楽になります( ˘ω˘ )

言語聴覚士になると、失語症例は必ず当たる壁になると思うので、ぜひ一冊用意していかれることをオススメします!

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4307750233/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=foryou1437-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4307750233&linkId=68960aa682991ed83a1f454a928f2577

 

 

 

 

 

 

あと、失語症繋がりでオススメする教科書は

こちら!!これはどちらかというと、国家試験対策や実習の考察など、かなり行き詰ったときにいつも助けられていました( ;∀;)♡

 

 

 

初期装備で買った失語症教材は、かなり文章量も多くて

必要な情報が見つけづらい感じがして全然使っていなかったのですが、

この失語症の教科書はかなりスッキリしていて見やすい!(*´ω`*)

 

私の何代か下の後輩たちは、これが初期装備で本当にうらやましかったなぁ…笑

 

内容は、かなり丁寧に失語症状を書いていたり

失語症のプロフィールを載せてタイプ分類の例を載せていたり

失語症はすぐに頭がこんがらかってしまうのですが

教科書自体が整理されているので、自分の考えもまとまりやすいです( ˘ω˘ )♪

 

私は、上でご紹介したなるほど失語症と、この青い失語症教材を携えて、実習や国家試験に挑んでいましたね!

 

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4260020951/ref=as_li_qf_asin_il_tl?ie=UTF8&tag=foryou1437-22&creative=1211&linkCode=as2&creativeASIN=4260020951&linkId=5477aa08e60476adc6d2d44e65ddd462

 

 

 

 

 

 

失語症や、脳の機能についてなどは、

今回紹介した3つの教材がかなりオススメです!!

学校側で初期に買った教材もできるだけ活用しつつ、

机上以外でも活躍してくれる教科書はこの先とても大事になってきます。

 

一冊でも自分が頼りにできる教科書がある

というのは、本当に心強い味方になってくれますよ(*´ω`*)

 

 

 

では、閲覧ありがとうございました!

 

 

 

言語聴覚学生の疑問:急にスクリーニングやれと言われましても、なんですかそれ。

 

 

そういえば私、実習直前に先輩から

「スクリーニング検査のデータあげようか?」

と言われて、(゜.゜)????となった経験があります。

 

実習前に、実習先のバイザーに質問ができる機会があったときも「うちの実習はスクリーニング作ってから来てね」と言われたことも。

 

 

他の学校の教育形態はわからないのですが、

実は私の通っていた学校では「スクリーニング検査」についての授業はそんなに深くやらなかったんですね。

そして案の定私は、実習前に焦りました( ;∀;)

 

学生だった私は、SLTAやAMSDやコース立方体などの練習ばかりして、スクリーニング検査の練習は皆無!!!だったのです…。

 

 

 

 

まず、スクリーニング検査というのは、なぜ必要なのでしょうか?

 

私たち言語聴覚士が覚える検査は、かなり多いですよね。

  • SLTA
  • AMSD
  • コース立方体組み合わせテスト
  • RCPM
  • HDS-R
  • MMSE
  • BIT、RBMTなどの高次脳検査  等々……
 
学生だった私は、テストで実技に受かることばかり頭にあって、実際の実習ではどんなことをするのかなんて全然想像もついていませんでした!!(。-∀-)
 
しかし、必死になって覚えた検査も、実際の患者さんを見極めて使わなければまったくもって意味がないですよね。
 
慣れない環境にテンパって、失語症がある患者さんに、HDS-Rをかけることを選ぶなんてことがあった日には…(;´д`)
バイザーに厳しく注意されてしまうことと思います。
 
 
 
ですが、「この患者さんにはSLTAを実施します!」とバイザーに伝えても、その
失語症検査をかける根拠
が無ければGOサインはいただけないでしょう!
 
患者さんも、「なんとなく失語っぽい…」という理由であんな長い検査かけられても困っちゃいますからね(;´・ω・)
 
 
そうなんです、スクリーニング検査は
  • 患者さんの今の状態を大まかに把握する
  • 主症状や必要な検査を見極める根拠を見つける

という大事な役割があるんですね!

 

 

 

 

しかし、学生時代の私はこれを説明されても「うーん、それはそうなんだろうけど…」と思っていました。

 

多分、本当に知りたかったのは、

みんなどんなスクリーニング検査をしているのか?

だったような気がします。

 
ちなみに、公式的に「言語聴覚士はこのスクリーニング検査をしなさい」と決められているものはありません。(多分、教科書などで推奨されているものはあると思いますが)
その病院によって統一されている場所もあるみたいですが、基本的には自分で用意したスクリーニングを実施すると思います。
 
 
なかなか実際の言語聴覚士が行っているスクリーニング場面を、参考にする機会もないかと思いますので、ここからは私が実際に行っていたスクリーニング検査の内容を記載したいと思います( ˘ω˘ )
 
 
 
 
Ⅰ.フリートーク
  • 確認できそうであれば、HDS-Rなどを参考にした見当識確認
  • これも確認できそうであれば、主訴を聞き出す

(Ⅰ以下は必要に応じて優先順位を変える)

 

Ⅱ.構音や口腔器官の動作確認

  • AMSDの項目抜粋(呼吸、発声、舌や口唇の可動域チェックなど)
  • ディアドコキネシス

⇒もし指示が入りやすく、口腔器官に異常があるようであれば

 そのまま嚥下スクリーニングへ移行

 

Ⅲ.嚥下機能の確認

  • RSST
  • 用意できそうであればMWST
 
Ⅳ.失語症状や高次脳機能障害の有無の確認
  • 表出(呼称、音読)、理解(聴理解、読解)を簡易に評価
   EX)呼称「この絵カードの名前を答えてください」
      音読「ここに書かれている文字を声に出して読んでください」
      聴理解「私の言ったカードを指さしてください」(難易度設定大事)
      読解「この文字と同じ絵を指さしてください」(モーラ数など設定)
  • 余裕があれば、末梢課題など高次脳課題を行っていた
 
 
 
大体ざっくりと説明するとこんな感じです。
 
私たちは患者さんからお金と限られた時間をいただいています。
この短い時間の間で、どれほど多くの情報が得られるかが鍵となってきます。
 
 
 
例えば、フリートークで主訴を聞く際に気を付けたいことは
「主訴の内容だけに気を取られないこと」です。
大切なのは、自由な会話のときに患者さんが
どんな話し方や反応方法で返答してくれるか。
 
 
①「言葉が出づだいような感じ」
②「あの…ええと…、ことば、ことばが……」
 
というように、上記の二人は同じ「言葉」について訴えられていますが、
 
①の方は言葉の出づらさを訴えていますが、その出づらさが指す意味は「以前よりも話しにくい」ということでしょう。
大切なのは、言語機能が低下しているというよりは、「ra」が「da」に置換している、つまり構音機能が低下していること。
この時点で、舌や他の器官にも障害があるのではないかということを疑い、構音障害メインとしたスクリーニングが必要になるかもしれません。
 
また、前述したとおり、構音障害を呈しているということは、口腔器官が動きづらくなっている可能性があり、同時に嚥下障害も呈しているという可能性を考えます。
ここで焦ってしまって、言語機能などのスクリーニング検査を実施してしまうと、かなり時間のロスになったりもするので、落ち着いて見極めてくださいね!
 
 
②の方は、発話が非流暢であり喚語困難を呈しているようですね。
ということは、失語症状の大まかな鑑別や失語症に合併しやすい高次脳機能障害の評価に移ったほうが、時間を有効に使えるかもしれません。
 
 
 
 
といったように、
学生時代は何が何なのかもわからずに(私だけでしょうか笑)
検査練習をしたり実習に行ったりしますが、できるだけ時間を有効に、そして詳細な鑑別診断をするための検査を実行するべく、なるべく根拠のあるスクリーニング結果を得たいものですね。
 
自分のやりやすいようにカスタマイズできるのも、スクリーニング検査の醍醐味といったところでしょうか( ˘ω˘ )
 
 
では、閲覧ありがとうございました!
 
 
 
 

言語聴覚士の有効なリハビリ手技ってどう勉強すればいいの?

 

 

テストを終え、検査練習もした後は、実習に臨み、患者さんの症状に合ったリハビリプログラムを立案することにぶつかります。

 

反応を読み取って、「これがこの方の一番困っている主症状だ!!」とわかっても、私たち言語聴覚士

  • 回復に有効なリハビリプログラムを立案し、実施する

ことがとても重要になってきます。

そしてここで難しいのが、そのプログラムに

エビデンス(医学的な根拠)があるかどうか

 
 
 
エビデンスが高いプログラムは、医学的な研究により「このリハビリは回復に有効にだぞ!」という根拠が示されたものなんですね。
 
しかし、言語聴覚士の分野において、エビデンスの高いリハビリ手技というのはすごく報告が少ないんですね( ;∀;)
特に見えない障害で患者さんも言語聴覚士も悩む、「失語症」「高次脳機能障害」など。
 
なぜか失語症高次脳機能障害についてのリハビリはエビデンスが確立されていないものが多いのかというと、倫理的な問題に引っかかってしまうからなんですね。
 
脳血管障害は、発症から6か月くらいが回復しやすい時期で、それ以降は緩やかな回復になってしまいます。
そのため、患者さんの今後の人生を左右するその大切な期間に、「あなたのような症状に合ったリハビリを研究したいから、協力してくれ!」なんて残酷なことは、できない。ということです(;´・ω・)
 
 
 
ですので、言語聴覚士の分野はまだまだ発展途上中。
比較的リハビリの手技が確立されつつある構音障害や嚥下障害についても、そのリハビリ効果の有効性の根拠はグレードが低かったり、エビデンスは不十分ですが様々な手法が提唱されている失語症、など
 
「じゃあ有効なリハビリ手技ってどう勉強するの!!?」
 
 
私もそうなりました…笑
 
 
 
リハビリプログラムの載った教科書を見つけるのも一苦労だし、いざ見つけて買ったとしても、案外リハビリ適応外でまたふりだし…
なんてこともありましたね。
 
そこで、学生さんやまだ積極的に先輩のリハビリを見学できる言語聴覚士さんに、私の経験を踏まえて一つ助言をさせていただきたいと思います!
 
 
 
 
結論から言わせていただくと、
  • バイザーのリハビリプログラムは、今後「自分の宝」になる
ということです。
 
詳しく説明をすると、今後実習を無事クリアし、国家試験に合格するといよいよ言語聴覚士の名前を名乗って仕事をしていきます。
 
しかし、もう言語聴覚士として現場に立ってしまえば、知識があっても無くても誰も助けてはくれません。
後ろから見ていてくれるバイザーも、リハビリ内容を事細かに修正してくれる先輩もいないでしょう。
 
 
しかし、学生のうちは、言語聴覚士のリハビリを実際に見学する」ということが、ずっと許されています。
毎日のデイリーには、先輩言語聴覚士であるバイザーが実際の臨床で培ってきたリハビリの手技を記載していくことができます。
 
それは、臨床に独り立ちした際に、本当に自分を助けてくれる宝になると私は思います。
 
 
 
私や職場の先輩は、行き詰った患者さんに出会うと実習時代のデイリーを見返すことが癖でした。
  • 「あの時、あの先生こんなプログラム立ててたんだ~」
  • 「この疾患だから、あえてこの順番に変更していたんだな」

と、学生の時よりも、後になって学ぶことのほうが多かった印象もあります。

 

教科書に載っているリハビリ手技も本当に参考になります。

実習や臨床に出ても、「これだけは自分に必要だな」と思える1冊を用意できれば、きっとそんな心強いこともないでしょう(*´ω`*)

 

 

 

私が、教科書の手技だけでは今後対応しきれないかもしれない…

と思ったとき、尊敬する先輩に毎日リハビリの手技を居残りで教えていただいていました。

 

その時先輩は、

「私が10年近くかけて経験して学んだ手技を、1年で学ぶことができるなんて、うらやましいわ」

と笑いながら言いました。

それで、私は気づいたんです。
 
先輩の言語聴覚士の方々のリハビリプログラムは今まで成功したり失敗したりを繰り返しながら、その人なりに積み上げてきた財産なのだ、と。
 
 
 
それから私は、自分の後輩たちにはできるだけバイザーや先輩の手技をインプットして、自分のものにしていけたら効率が良いと思うよ!
とアドバイスするようになりました。
 
 
 
 
一人で臨床に出ると、悩むことは山ほどあります。
ですが、同じようなことで悩んできた言語聴覚士は、一人ではありません!
 
何かあれば、近くにいる先輩言語聴覚士や、なんなら私でも大丈夫です!
声をかけて、その人の経験談やそれに基づくプログラムを吸収していけたら、きっともっと有意義なリハビリを患者さんに提供できるようになるかもしれません!!
 
 
 
では、閲覧ありがとうございました!
 
 
 
 
 
 

言語聴覚士一年目:二人の患者さんの死

 

 

今回は、私が言語聴覚士になって一年目の冬、

ちょうど同じ日に入院されてきた二人の摂食嚥下患者さんたちについてお話します。

 

タイトルにもあるように、

2症例ともかなり悩んで、自分なりに寄り添いましたが

翌年に亡くなってしまいました。

私の中ではかなり大切な経験で、今でもあの頃自分はどうするべきだったのか、思い出す内容です。

 

 

 

お二人とも70代前半くらいの女性が、とある日同じ病室に入院されました。

その時、他の入院患者さんや新規の外来患者さんなどで

担当決めがバタバタしていたのもあり、

二人とも私が担当させていただくことになりました。

 

尿路感染症と軽度の認知症で入院されてきた、Bさん。

こちらも尿路感染症と中等度の認知症で入院されてきた、Cさん。

 

お二人は、性格も真逆で、私が悩んだ内容も真逆の患者さんでした。

 

 

Bさんはとても気さくでよく笑う方でした。もともとお上品な方だったようで、趣味は刺繍やお裁縫。歌を歌うことも好きなようでした。

入院当初は3食経口摂取でしたが、入院中にイレウスが見つかり、すぐに手術へ。

 

術後の安静期間中に、軽度だった認知症は大きく悪化し

中等度~重度へ。私のことも娘として認識されているようでした。

廃用が進むにつれて、持病の腰痛も悪化していき

臥床時間が長くなり、徐々に嚥下機能も低下していきましたが、

「温かいご飯が食べたいなぁ」と口癖のように話していました。

 

 

Cさんは気難しい方で、定年するまでは小さな会社の社長をしていた方。病室でもサングラスは外さないし、かなり頑固な方でした。

入院する際に診断された尿路感染症は、1週間程度で改善され、身体機能は良好でした。

しかし退院できなかったのは、「摂食拒否」が強かったため。

 

もともと独居だったCさんはご飯を食べない日も多かったとご自身ではお話されていました。

身寄りもなく、施設への退院を目指していましたが、

摂食嚥下機能は年齢相応に保たれているのに

一日何にもごはんを口に運ばない日も沢山あり、

このような状態では退院は無理だと施設職員や病棟側の判断。

 

 

 

摂食希望が強いのに体力や嚥下機能が下がっていく、Bさん。

 

嚥下機能は保たれているのにご飯が食べたくないため退院ができない、Cさん。

 

 

 

 

これもだいぶ悩みましたね…。

 

 

Bさんは、理学療法士さん、作業療法士さんと共に

臥床時間を増やすことや、誤嚥性肺炎の予防に努め、

間接的な嚥下訓練を繰り返していきました。

次第に嚥下機能は上がっていきましたが、

3食経口摂取とまではいかず…

 

途中で熱発し、リハに入れない日もあり、

絶食状態やゼリーのみの摂取に留まることが増えていきました。

 

最終的に、かなり衰弱してしまったBさんは

実用的な経口摂取が難しい状態になってしまい、

それでも何とか「食べたい」という気持ちを汲みたい

と思った私は、少量ずつのアイスクリームを

毎日口腔ケアや拘縮予防のマッサージの後に実施しました。

 

絶食状態だったBさんが、久しぶりにアイスクリームを口に入れた時、

流した涙を私はずっと忘れないと思います。

「生きててよかったなぁ…」と一言言ったBさんの笑顔を忘れないと思います。

私がお休みの日も、先輩STさんに引き継いで

もうきっとこれ以上は難しいだろう、と判断するまで

Bさんのアイスクリームは栄養科から提供され続けました。

 

 

 

Cさんは、それはもう栄養科さんと連携して

様々な食事を提供しました。

パンや麺類、おかずの大きさを変えてみたり、

牛乳・ヨーグルト・ヤクルト…

同じ法人内で運営していた隣の老健から3時のおやつをいただいてきたり( ;∀;)

 

それでもことごとく、「いらない」「食べたくないって言ったら食べたくないのよ」の一点張り。

食欲不振は言語聴覚士のリハビリに入るのか…???

と思いながらも、せっかく嚥下機能が保たれていて

体もまだ元気なんだから退院してほしい!!

という気持ちはチームみんな一緒だったようで

 

できるだけ気分が晴れるように車いすでお出かけしたり(「ベッドから出たくないのよ!」と拒否されることのほうが多かったですが)

他のリハビリと連携して体を動かしてもらうプログラムを実施したり

 

色々と試行錯誤はしてきましたが、

やはり中等度の認知症もあるということで

結構攻撃的な一面やその日の気分によって少しごはんを食べてくれたりなど、ムラはありました。

しかし、あまりにご飯を食べない日が続いたため、

Cさんには継続的に点滴が投与されることになり、

一日の中でほとんどの時間を点滴しているため

臥床している時間も徐々に長くなっていきました。

 

今すぐ食べられる機能はあるのに、どんどん衰弱していくCさん。

たまに、「ごめんなさいね。あなたが嫌いなわけじゃないの」と

きっと認知症になってしまう前のしっかりとしたCさんが

見え隠れするからこそ、余計にやりきれない気持ちになりました。

 

Cさんは、最後までご飯を食べないまま、

たまにヤクルトを飲んだりおやつを食べたりして

亡くなってしまいました。

 

 

 

 

 

まだ言語聴覚士になって一年目の私は、

食べたいのに食べられない。食べれるのに食べたくない。

そんな相反する二人の担当になり、

自分が担当じゃなければ食べられただろうか、退院できただろうか。と思い悩みました。

 

自分は自分なりに、その時できるベストを尽くしたのは間違いありませんが、

リハビリを担当する最中で、それが仕事なんだとしても

誰かの死に立ち会うのは本当に酷で、

決して無駄にしてはいけない経験なんだと思いました。

 

 

きっといずれ一人では対処しきれない患者さんに出会う日もあるかと思います。

その時は、今の自分にできるベストな選択ができるよう

先輩や看護師さん、その他コメディカルスタッフに相談し

患者さんのための最善策を見つけることができるよう

応援しております。

 

 

 

では、今回も最後まで閲覧ありがとうございました!

 

 

 

言語聴覚学生の疑問:「患者さんは教科書」という言葉の真実

 

 

学生時代、「患者さんは教科書だからな~」という先輩や先生の言葉を聞いて、あまり理解できていない自分がいました。

 

ですが、いざ臨床に立つと、その言葉の全貌が見えてくるんですね( ˘ω˘ )

 

 

というわけで今回は、言語聴覚士になってからわかった「患者さんは教科書だよ」という言葉に込められた意味!!を解説していきたいと思います!

 

 

 

 

私たちは学生時代で、様々な病態について学び

そのタイプを分けるために必要な症状や特徴、

適応する検査などを詰め込んで臨床に向かいますね。

 

でも、まず臨床に出るとぶつかるのが、

「あれ?こんな症状、教科書に載ってない…( ;∀;)」

だったりするんです。

 

 

例えば、失調性構音障害の患者さん(仮名:山田さん)がいるとして、

 

  • 爆発性や断綴性の目立つ構音特徴
  • プロソディの不規則な変化
  • リズムの乱れが顕著にみられる

 

などの症状に加えて、

 

  • 声の小ささが聞き返しを要するレベル

 

という症状が加わったとします。

どの教科書を見ても、『失調性構音障害に声の大きさの異常が現れる』といった併存症状は見つからず、途方に暮れてしまうパターンもあり得るのです。

 

 

ですが、目の前で実際に山田さんに見られている症状!というからには、きっと何等かの原因があるはず。

 

そこで、次は「声が小さくなる原因について調べる」んですね。

 

 

 

例えば、声が小さくなる要因としては、

 

  • 体力低下
  • 呼吸筋や声帯筋の麻痺
  • 呼吸機能の低下(煙草や既往に呼吸器疾患があるかなど)
 
が挙げられます。
最近疲れやすさを訴えるような言動はなかったか?麻痺は見えているところだけか?煙草をずっと吸っていたことや、呼吸器疾患の既往はないか?
など、山田さん本人やご家族、カルテや病棟スタッフなどに、情報収集をする必要があるんですね。
 
そうすると、山田さんの診断は『失調性構音障害』だからといっても、教科書通りにはいかず、
自分の頭の中には「山田さん専用 失調性構音障害」という専用フォルダが立ち上がるんです。
フォルダ内には、
  • 「独居のため日中も臥床傾向にあり、体力低下が見られた」
  • 「40年以上煙草を吸っていた。呼吸器疾患はないが、呼吸しづらいという主訴あり」

など、山田さんに見られた情報が管理されていくんですね。

 

 

それは、「鈴木さん専用 パーキンソン病

  • 「3年前から認知症の進行が著しく、失語症状あり」
  • 「趣味はマラソンだったため、身体機能の低下は緩やかにみられる」
 
など他のフォルダも次々に作られていきます。
 
 
 
 
すると、沢山出来上がった患者さん専用フォルダは、まるで教科書のように自分専用の知識となります。
 
きっとこれを積み重ねていくことがとても大事なことなんでしょうね(。-∀-)
 
 
最初のうちはそのフォルダ数も少ないため
色んな教科書を開き、沢山の人に情報を聞いたり、先輩のフォルダの中から知識を借りたり、
なんてことを積み重ねて大変な時期もあります。
 
でも、患者さんと一緒に作り上げたフォルダは
一生ものの知識になります!!
 
 
 
 
誰一人として同じ患者さんはいません。
 
そして、教科書通りの症状しか呈していない患者さんも、存在しません!
 
 
きっと、「患者さんは教科書」という言葉は
  • 教科書にあてはめてばかりでなく、その人にしかない症状を見つけましょう
  • その人をよく見て専用のリハビリプログラムを立てましょう
  • その患者さんから得た知識は教科書に無い、この世に一つの大切なもの

なんて意味があったのではないかなぁ、と働いてみて実感しました。

 

 

 

皆さんが実際に働いて少し経ったら、私と同じようにこの言葉の意味や、この記事の内容がもっともっと「なるほどねえ~( ˘ω˘ )」となるのかな、と思います!笑

 

 

では、閲覧ありがとうございました!